街角にて

どこかの街の、誰かの物語。

Transmission

イアンみたいな最期もいいと思った、破滅的なものに情緒を感じてしまう。でもそれは自分が持っていないものへの憧憬であって、僕が同じことをやったとしてもきっと誰も気づかない、ただ忘れ去られるのみ。あくまで彼だったからこそ、その破滅が伝説になった。

「何かを失くしたらその空いたスペースにきっと素敵なものが入ってくるよ」とある女の子が言った。僕はそんな前向きな言葉を求めているわけではないのだけど、彼女の抱えている病気のことなどを思い出す。その言葉の持つ意味は、僕なんかが思うよりずっと重い。

まったく関係のない別々のこと。誰にも会わず独りで過ごしていたらそれが実は関係なくもないんじゃないかと思えてきたという話。酔って混線してるだけの勘違いかもしれないけれど。だとしても誰もいないし怒られたりもしない。適当に踊っていたらまた忘れてしまえるだろう。