街角にて

どこかの街の、誰かの物語。

Message in a Bottle

インターネットに言葉を書くのは手紙を詰めた瓶を海に流す行為と似ている。あの人に宛てた僕の手紙は知らない誰かに読まれながら電子の海を漂い続ける。たぶん僕がいなくなった後も。
大半の人にとってそれは目に映って流れていくだけのもので、きっと記憶には残らない。なんてことない日常のほんの一瞬。僕はその一瞬になれただけでも嬉しい気はしてる。
だけどいつか、あの人の住む街の浜辺に流れ着けたらと期待してしまったりするんだ。その日まで、僕は手紙を流し続けるのかもしれない。