街角にて

どこかの街の、誰かの物語。

この世界はワンダーランドじゃない

ライブハウスと古着屋が併設されている夢のような場所。そこで店番をしたり知らないバンドの演奏で踊りながらお酒を飲む夢のような時間。結局全部夢だったけど、疫病が流行る前はいつか正夢になると思っていた。
旧友の個展に顔を出した。数年ぶりに会う彼自身も作風も相変わらずでなんだかホッとする。疫病のせいでその日の銀座は人通りもまばらだったし世の中そのものも変わりつつあるけれど、変わらないものだってあるのかもしれない。
僕はいつまで休んでいるのだろう。今さらどうにもならない気もするけど、いずれもう一度燃えカスに火をつける時がくるといい。