街角にて

どこかの街の、誰かの物語。

さかなのいなくなった夜に

寒い冬の日。雨上がりの河川敷で暖め合うように寄り添い、話をした。
暑い夏の日。湿った風の吹くベランダで一緒に煙草を吸った。
そろそろ忘れ始めた夜の記憶。

今君はその笑顔を誰に向けているのだろう。
あんなに好きだった君の顔もぼんやりとしてくる。
すれ違ったとしたら僕は気付けるのかな。

 

ハッピーバースデー、どこかの誰かさん。
いつか、どこかの街の交差点とかで会おう。
願わくはその時には、